エリアナの案内で、ソフィアとピポは古代科学研究施設に到着します。施設は地表からは見えない場所に隠されており、入口は古代のシンボルで装飾されています。エリアナが入口の解除方法を教えてくれた後、ソフィアとピポは内部に足を踏み入れました。
施設内は、時間が経過してもなお、その技術の進歩性と保存状態の良さが感じられる空間が広がっていました。中央のコントロールルームには、量子エンタングルメント・コミュニケーターのプロトタイプが設置されていました。
装置は、古代の技術によって造られた複雑な構造を持ち、まるで宇宙の秘密をその内部に秘めているかのように輝いています。
ピポ: 「これが、僕たちが探していた量子エンタングルメント・コミュニケーターか…!信じられない、こんなに完璧な状態で残っているなんて。」
ソフィア: 「エリアナが言っていた通りね。これで、私たちは宇宙のどことでも瞬時にコミュニケーションが取れる…想像するだけでワクワクするわ。」
彼らはデバイスを慎重に調査し、操作方法を学びました。ソフィアがデバイスを起動すると、瞬時に遠く離れた地球防衛軍の基地との間でクリアな通信が確立されました。
ソフィア: 「これは信じられない…地球と…ノイズなしで通信できてる!」
アウリア: 「ソフィア、ピポ、受信しています。信号がクリアです。位置を特定できました。あなたたちの成功を確認しました。」
彼らが装置を慎重に操作していると、突然エリアナのホログラフィック・イメージが装置から浮かび上がりました。エリアナはいつもと変わらない優しい笑顔で、二人を見つめています。
エリアナ: 「おめでとう、ソフィア、ピポ。あなたたちは、古代の知識を見つけ出し、新たな旅の扉を開いたのです。」
ソフィア: 「エリアナ!でも、どうしてホログラムなの?」
エリアナ: 「私の真の姿は既に遠い星にあります。しかし、私の知識と意志はこのコミュニケーターに残してきました。それが今、あなたたちの手に渡りました。」
ピポとソフィアは互いを見つめ合い、そして再びエリアナに目を向けます。エリアナのホログラフィック・イメージは、徐々に薄れていきます。
エリアナ: 「私たちの旅はここで終わらない。遥かな未来、別の場所で、私たちは再び出会うだろう。その時まで、私の知識があなたたちの旅を照らし続けますように。」
そして、エリアナのイメージは完全に消え去りました。
ピポ: 「エリアナ…彼女は、本当にいい人だった。」
ソフィア: 「ええ、私たちにとってかけがえのない友だわ。でも、彼女の言葉通り、これで終わりじゃない。これからが私たちの旅の本当の始まりよ。」
二人は新たな決意を胸に、量子エンタングルメント・コミュニケーターを携え、次の古代技術を求めて宇宙の果てへと旅立ちます。エリアナとの出会いは、彼らの心に永遠に残り、彼らの探求を導く光となりました。未知との再会に向けて、ソフィアとピポは未来への希望を胸に宇宙を航海します。
量子エンタングルメント・コミュニケーター
高度な古代文明によって開発された装置で、理論上は宇宙のどの地点間でも即座に通信が可能です。この技術は、エンタングルメント現象を利用して、情報を物理的な距離に関係なく瞬時に転送することを可能にします。
この装置は、どのような宇宙的障害物やシグナル干渉にも影響されずに機能するため、非常に信頼性が高い通信手段となります。